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Vol.05「日本みつばち水野研究所」 水野 耕二さん

日本みつばち水野研究所

収穫できる蜜の量が多いことから、私たちが日常的に食しているハチミツは、西洋みつばちのものであることがほとんどです。それと比べて、日本みつばちのハチミツは、蜜の量が少なく貴重であるため、あまり市場に出回ることはありません。曽木町では、11月のもみじライトアップの期間中に、数量限定で「曽木で養蜂する日本みつばちのハチミツ」を販売しています。今回は、曽木で養蜂に取り組まれている水野耕二さんに、その面白さや奥深さについてお話を伺いました。

工夫しながら、協力し合いながら、楽しく活動する

なぜ日本みつばちの養蜂を始められたのですか?

退職後に、知人から教えてもらって始めました。実は日本みつばちの養蜂は、初期投資がとてもお手頃なんです。ただし、群れをお金で飼えばよい西洋みつばちと違って、日本みつばちは、最初は野生のものを自分たちで捕まえてくる必要があります。どちらが始めやすいかは人によると思いますが、最近では、養蜂に興味のある人から育て方を尋ねられることも多くなりました。

活動はお一人でされているのでしょうか?

近所にも養蜂仲間が何人かおります。基本的にはそれぞれで活動していますが、情報交換をしたり、育てている巣を譲り合ったり、互いに協力し合っています。通常よりもやや大きめの自作の飼育箱を使用していますが、近所で寸法を同じにしてあるため、中の巣を簡単に移動させることができるようになっているんです。
東濃日本みつばちの会という団体にも所属しています。日本みつばちの養蜂家が集まるので、ここでもいろいろな情報交換ができています。
それから、お隣りの長野県にある、信州日本みつばちの会のイベントにも参加しています。これから始める人や初心者にも分かりやすい講習会を催されていますが、そういった先輩方のお話を聞いて勉強しています。

捕獲箱と巣箱
手作りの捕獲箱と巣箱。通常よりも寸法が大きいため、一度に採蜜できる量を増やすことができた。

日本みつばちはとてもおもしろい!

普段はどのような活動をされているのですか?

みつばちたちは、巣箱を与えてやると、その中に巣を掛けていきます。まずはみつばちが過ごしやすい場所に箱を設置しますが、もともと野生ですので、定着させるのも大変です。日本みつばちは、様々な樹木から蜜を集めることができるので、春先から秋にかけてはあまり問題ありません。大変なのは、越冬です。いくら自然が豊かな曽木と言っても、冬場は餌に乏しい環境です。そこで、私たちも巣箱の蜜をすべて取るのではなく、みつばちたちが食べるための分を残しておくよう調整しています。

巣箱を出入りする日本みつばち
巣箱を出入りする日本みつばち。女王バチ1匹に対して、メスの働きバチが1万匹いると言われている。
蜜が取れる時期はいつ頃ですか?

だいたい10月の半ば頃です。ですので、11月のもみじライトアップの際には、瓶詰にして数量限定で販売しております。おかげさまで今年も完売しました。

年間でどれくらいの収穫量がありますか?

私個人では、11~12kgほどです。西洋みつばちのように一つの巣箱から大量に採れるわけではないので、質で勝負しています。

水野さんが思う「みつばちの面白さ」を教えてください

まず、この子たちは本当に頭が良いと思います。きれいな六角形の巣穴を、地道に広げていくのです。また、働きばちは、外勤と内勤に分かれて仕事をしています。外勤の働きばちは蜜を取りに行きますし、内勤の働きばちは巣の掃除をしたりしています。しっかり役割分担をしていて、面白いと思いませんか?
日本みつばちは基本的に大人しい性格なので、よほど機嫌が悪い日でなければ、攻撃してくることもありません。小さな身体でちょこちょこ動いて、一所懸命巣を出入りしている様子をじっくり観察するのも、暖かい陽気の日の楽しみですね。

手をかけて大切に育てる価値がある

養蜂をする上でのご苦労はありますか?

みつばちたちの周りには、たくさんの危険があります。まず怖いのが、スズメバチに襲われることです。巣箱の中に入られてしまったら、かなりの被害を受けることになります。巣箱のそばには、スズメバチをおびき寄せる罠を設置して、対策を取るようにしています。それから、最近流行っているアカリンダニの病気も怖いですね。数年前に参加したイベントで、前田太郎先生(農研機構)の講演を拝聴し、アカリンダニの対策についても勉強しました。自分の経験だけでなく、専門家の先生からいただく情報を、しっかり活用することも大切だと思います。

水野耕二さん
日本みつばちについて、楽しそうに話す水野耕二さん

希少価値が高い限定品

ハチミツイメージ
試食させていただきましたが、風味が豊かでとても美味しいハチミツだと思いました

西洋みつばちの蜜とは違って、日本みつばちの蜜は「百花蜜」と言われています。西洋みつばちは単一の花の蜜を採取しますが、日本みつばちは様々な樹木の蜜を採取しますので、いろいろな蜜が混ざり合って、風味がよく味わい深いハチミツになります。日本で売られているほとんどのハチミツは西洋みつばちのもので、日本みつばちのものは、ほんの数パーセントしか出回っていません。少々値は張りますが、もみじライトアップでお買い上げいただいた方には、美味しさに満足していただいています。リピーターもいるほどですからね。

おすすめの食べ方はありますか?

トーストに塗ったり、ヨーグルトに入れたり、普通の食べ方でも美味しいですが、私はよく焼酎に入れて味わっています。お酒好きな方にはぜひお試しいただきたいですね。家族は、のどが痛むときに、お湯に溶かして飲んでいます。花粉症の季節でも、これを続けていたら、のどが痛くなくなったようです。

どちらで購入できますか?

残念ながら、現在はどこにも卸してはおりません。ご興味がある方は、ぜひ来年のもみじライトアップにいらしてください。屋台を出してお待ちしております。ただし、数量限定ですので、お早めにお越しください。