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Vol.04「もみじライトアップ実行委員会」 水野 健一さん

もみじライトアップ

バーデンパークSOGIの向かいに位置する曽木公園では、毎年11月にモミジのライトアップがおこなわれています。紅葉が水面に輝く幻想的な光景を一目観ようと、例年、県内外から多くの人が訪れます。今回は、小さな町の住民たちが、曽木公園を全国有数の紅葉狩りの名所へと成長させたサクセスストーリーをご紹介いたします。

年々広がるボランティアの輪

どのような経緯で実行委員会を設立されたのですか?

もみじライトアップのイベントは、最初の3年ほどは実行委員会などが無く、有志で切り盛りしていました。そのうち、テレビ番組や新聞で評判が広まり、私たちの予想を超える数の観光客が集まるようになりました。そこで実行委員会を中心として、各所が連携できるような体制を整えようと考えたことが、現在の運営体制の始まりです。

もみじライトアップに携わっていらっしゃるのはどのような方ですか?

曽木町の連絡協議会のメンバーを中心に、20~30名が実行委員会の委員として携わっています。これまでは50代以上が中心となっていましたが、イベントの将来を考えて、今年からは若手が何人も加わりました。開催期間中は、曽木町民が総出となります。外部委託の警備員なども含めると、延べ700名のスタッフが、期間中に何かしらの形で参加しています。町民の総数は約900名ですので、本当に総出と言ってよいと思います。また、近隣の濃南中学校の生徒や、中京学院大学の学生など、曽木町民以外からの協力も得られるようになり、ボランティアの輪は年々広がっています。

皆さん、お仕事の合間を縫ってご準備なさっていると伺いました

数か月前から、土日は打ち合わせやら景観整備やらで、とにかく大忙しです。直前になると、実行委員会の多くの委員が平日も作業にあたります。

幻想的な空間を自らの手で演出する楽しさ

毎年とてもきれいに公園整備をなさっていますね

実行委員会のメンバーで、何か月も前から整備しております。木々の剪定はもちろんですが、公園のトイレ掃除などもおこない、お客様をお迎えするのにふさわしい環境となるよう、計画的に作業を実施しております。やはりここでお金はかけられませんので、業者などに頼ることはあまりなく、自分たちの手で頑張っています。

実行委員長の水野健一さん
実行委員長の水野健一さん
今年の木々の色づき具合はいかがですか?

樹齢が100歳近い木々もあり、色づき具合や葉っぱの調子がそれぞれ異なります。木によって紅葉するタイミングが異なりますので、いつ来ていただいても素晴らしい光景だと思います。モミジに限らず、イチョウなどもございますので、彩り豊かな光景が楽しめます。ライトアップイベントではありますが、明るい時間帯から観賞していただけますので、昼夜で異なる公園の雰囲気をぜひ味わいにいらしてください。

毎年、遠方からたくさんの方が訪れると伺いました

期間中の11日間は、ライトアップの時間帯だけで、例年3万人の方にご来場いただいております。昼間も入れると6万人近くに上ります。自家用車がほとんどで、どうしても交通渋滞が発生しますので、警備員を配置したり、事前の広報活動に力を入れたりと、できる限りのことをしております。観光バスも、多い年には11日間で延べ60台近くを受け入れました。一番遠くからいらっしゃっているのは、東京からのバスツアーでしょうか。道中、他県の紅葉も楽しみながら終点の曽木までいらっしゃっているようですが、旅のフィナーレに相応しいとおっしゃっていただけておりますので、私たちとしても嬉しい限りです。

訪れたすべての人を喜ばせたい

公園で事前準備に勤しむ町民の方にもお話を伺いました。

今年の「もみじアート」も素晴らしい出来ですね

子供たちが好きそうなキャラクターを模して作っています。キャラクターたちの色には、紅葉したモミジやイチョウを使います。文字や輪郭には、どんぐりや松ぼっくりなどを使っています。このイベントのために、1年中こうした木の実を集めるのが癖になってしまっています。昨年は、デイリー・ミラー※の記事でも取り上げられたので、今年も頑張らねばと思っております。
※デイリー・ミラー…イギリスの主要な日刊タブロイド紙。

「もみじアート」を始めたきっかけを教えてください

数年前のもみじライトアップ期間中に、小さなお子さんがお母さんに「もう帰ろうよー」と言っているのを耳にしたことがきっかけです。せっかく来てくれたのに、これではよくないと思い、子供が楽しめるものを準備しようと、翌年から始めました。私にも娘がおりますので、たくさんの子供たちを喜ばせたいという気持ちがありますからね。ライトアップ開始の1週間ほど前から、毎日、日付が変わるまで作業をしています。町内の仲間が手伝いに来てくれるので、今年もよい作品になると思います。

もみじアート
もみじの花言葉は「大切な思い出」。訪れる人の心に残るスポットとなるよう、願いが込められている。

「町おこし」を超えた想い

もみじライトアップ
曽木町が全国有数の紅葉スポットへと成長したことについて

町おこしを目的に運営を続けてきましたが、実際に町おこしになっているかどうかは、私にもわかりません。訪れた6万人が、曽木町に移住してくれるわけではないですからね。正直なところ、収支もトントンです。

それでもこのイベントを続けている理由は何ですか?

月並みですが、お客様の「ありがとう」という言葉が嬉しいからです。「今年も感動した」、「来てよかった」という声が聞こえると、本当に報われます。年々規模が大きくなってきて、運営が大変になり、逃げだしたくなる時もありますが、時期が近づくと、不思議と「俺が行かなきゃ始まらない!」と奮起する町民が多いのです。そういった意味では「町おこし」になっているかもしれませんね。自分たちの故郷をたくさんの方に見てもらえる機会ですので、これからも大切にしていきたいと思います。