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Vol.02「元祖・竹皮羊羹 池田屋本舗」 中島 薫さん

老舗池田屋本舗の「竹皮羊羹」

バーデンパークSOGIでもお土産として人気が高い、東濃地域の名物「竹皮羊羹」。その元祖は、曽木町で130年続く老舗の池田屋本舗です。家業として受け継がれ、現在は5代目の中島薫さんと奥様のお二人で製造・販売をされています。今回は長年に渡って愛される竹皮羊羹の秘密を教えていただきました。

ふるさとで受け継いだ明治20年創業の伝統

どのような経緯で店をお継ぎになられたのでしょうか?

幼い頃から、両親が働く姿を間近に見ており、店を手伝いながら育ちました。長男の私が家業を継ぐことは自然な流れでしたし、父で4代目となる伝統の竹皮羊羹を絶やしてはいけないという思いもありました。

中島さんご自身の経歴を教えてください

昭和47年(1972年)に県立明智商業高校(現・県立恵那南高校)を卒業し、本格的に店で働き始めました。正式に継ぐため、昭和53年(1978年)に製菓衛生士の資格を取得し、現在に至ります。

5代目の中島薫さん
5代目の中島薫さん。製造から配達まで、何でもこなされています。

素朴な味わい「池田屋の竹皮羊羹」

池田屋の竹皮羊羹
細く切った竹皮を紐にして、一つずつ手作業で包んでいく。丁寧な仕事が愛される理由の一つ。
竹皮羊羹とは、どのような商品ですか?

保存料、添加物を一切使用せず、甘味を抑えた素朴な味わいの羊羹です。天然の竹皮で包んで蒸すことで、口に入れたときにほのかな皮の香りが広がるように仕上げています。原材料にもこだわり、北海道十勝産の小豆と、天然の竹皮を使用しています。

バーデンパークSOGIでもお土産として大変人気があります

県内ではこの池田屋本店をはじめとして、東濃地域、そして愛知県豊田市の一部の地域でも販売しており、今は20ヶ所ほどのお店や施設と取引があります。「保存料や添加物は使わない」というこだわりを守りつつ、東濃のお土産として、遠方の方にもお召し上がりいただけるよう、試行錯誤を重ねました。最終的に脱酸素剤を用いた無酸素包装にたどり着き、1ヶ月も日持ちするようになりました。より多くの方にお届けできるようになり、本当によかったです。

素晴らしい賞を受賞されているとお伺いしました

父の代では、第18回全国菓子大博覧会で名誉金賞をいただいております。また、岐阜県菓子展示品評会では、最高名誉賞をいただきました。10年ほど前には、当時人気だったテレビ番組の取材もお受けしました。放送から半年ほどは、おかげさまでとても忙しく、遠方のお客様にもお越しいただくことができました。

「元祖」というプライドが、質へのこだわりを強くする

お仕事の中で一番嬉しかったことは何でしょうか?

創業明治20年、130年の間、製造を続けてきた竹皮羊羹の元祖ではありますが、最近では他の和菓子屋でも同じような商品が製造・販売されています。そんな中で「池田屋の竹皮羊羹が一番おいしい」と言っていただけた時が、何よりも一番の喜びであり、励みになります。

中島さんが思う、長年にわたって愛される理由とは何ですか?

先代まで受け継がれてきた味を守り続けることも大切ですが、若い世代のお客様にも和菓子を美味しく食べていただきたいという思いもあり、15年ほど前に甘さを控えめにしました。長年ごひいきにしていただいている方からは、「味が少し変わったね」というお声もいただきました。今では5代目の私の味に慣れていただけましたし、若い人たちにもお召し上がりいただける商品になりましたので、結果的には良かったと思っております。やはり、時代に合わせて工夫することも大切ですね。この試みは、伝統の味をしっかりと覚えてくださっていて、その変化にお気付きいただけるファンがいる商品であるということを、あらためて実感できた良い機会でした。

使用されている原材料の品質にも、強いこだわりをお持ちですね

3代目から使い始めた北海道十勝産の小豆は、ホクレン※に加盟している農家のもので、とても信頼できる素材です。香りや煮えがとても良いです。数年前の冷夏の時は、東北地方の稲作への影響がよくニュースになっていましたが、実は北海道の小豆も被害を受けていました。例年に比べ収穫量が少なかったため、泣く泣く他の小豆を使い、味を落としてしまったという和菓子店もあったようです。仕入れ量が少なくなっただけではなく、価格も3倍まで高騰しましたので、本当に大変な年でしたが、うちは昔から付き合いのある多治見の卸業者のおかげで、いつもの十勝産の小豆を手に入れることができました。今でも商品の価格維持が厳しい時もありますが、原材料の質を落とさず、竹皮羊羹の品質も価格も維持できるように努めています。それになんと言っても、食べてくれるお客様のため、なるべく値上げはしたくないですしね。

美しい十勝産の小豆
艶があり、粒がそろった美しい十勝産の小豆。地元の祭りでぜんざいを作った際にも提供し、好評を得た。

※ホクレン…ホクレン農業協同組合連合会の略。北海道における経済農業協同組合連合会。

次の世代へバトンを渡す

中島さんご夫婦
右は、同じく曽木町出身の妻・眞理子さん。これからも夫婦二人三脚で伝統の味を守り続けていく。
今後、挑戦していきたいことや、夢を教えてください

今の目標は、まだまだ元気に、先代が残してくれた竹皮羊羹を守り、作り続けることです。バーデンパークのトレーニングジムで身体を鍛えたり、休日には仲間とゴルフに行ったりして、健康にも気を付けています。夢は、6代目ができたら店を引き継いでもらうことです。そうなったら幸せですね。それまでは私たちが頑張ります。